[レポート] 【開仁産業様登壇】大きくて赤くてツヤとハリのある苺
大きくて赤くてツヤとハリのある苺
6/1 (水) ~ 6/3 (金) に開催された AWS Summit Tokyo 2016 のセッション "【開仁産業様登壇】大きくて赤くてツヤとハリのある苺" のレポートです。
開仁産業株式会社ではビニールハウス内の状態・高付加価値の苺を作るノウハウを「見える化」 し、さらに分析したノウハウを駆使することで農作業の効率化と自動化を実現しています。本セッションでは、AWS IoT を活用して、苺農家の収益をどのように改善したかをお話しします。
スピーカーは 山本 文洋様(開仁産業株式会社 執行役員)です。
セッション内容
現代農業の問題点
- 労働者不足
- 効率化・自動化
- 後継者不足
- リスクの見える化
- 労働管理
- 休みを取れるように
- 収益改善
- ワンストップで高品質
ITでサポート
- IoTで可視化
- 機械化によるノウハウ抽出
- 収穫時期と量の予測
- ベテラン農家のノウハウを抽出
データ取得 → 見える化 → ノウハウ抽出
開仁産業株式会社
- 1988創業
- コンピューターソフトの開発関連事業
- IoTのための社内ベンチャーCFKを立ち上げた
- 優しさで未来を作る
- 少子高齢化 → クラウド/IoT市場拡大
- お客様にコンサル出来る技術者を増やす
協力農園
- 村田農園
- 他の農家は特定の季節だけだが、ここは1年中苺を生産している
- 銀座千疋屋、ザ・ペニンシュラ東京、ザ・リッツ・カールトンホテルなどに苺を卸している
課題
- 24/265の保守運用状態
- 忙しい/休めない
- 収穫量を増やしたい
- 高品質な苺は1割
- 高品質な直接流通する苺が増えると収益が上がる
目標:職人のノウハウを数値化 → 肌感覚の農作業を数式化 → 海外への育成
プロジェクト構成
- 各種センサーから情報を集める
- AWS IoTを通して各種AWSコンポーネントを利用して判断
- 制御機器、アクチュエータ、モバイルデバイスに結果を戻して制御
センサー
- 大気温度湿度センサー
- 土壌湿度水分量センサー
- 日鐘楼センサー
- CO2センサー
- カメラ 不法侵入者・獣害・品質把握・出荷時期予測
CFK-IoT
- マイコンボード毎に接続しているとコストが高い
- バス構成ネットワークを構築し、センサーや制御機器を多数接続可能
- AWSへの接続を1つにすることで接続コストを安くすることができる
- 安価なマイコンボードを利用可能
- 数キロメートル離れた農場の接続も可能
センサーの効果
- 可視化に向けてのデータ収集
- 閾値を設定することにより温度調整などの機器を自動設定
可視化の効果
- 教育費削減効果
- 参入ハードル低減
- 労働時間削減効果
- 収益の均等化
プロジェクトの挑戦
- 各作業が苺の品質にどう影響しているかを評価したい
- 今までは肌感覚で行われている作業
AWSを使うエリット
- 立ち上げが早い
- セキュアなデバイス
- スケーラビリティ
AWSへの要望
- クラスドはコスト的に使いづらい
- データ量、サーバー処理量がスケールすることが少ないため
今後の展望
- データ集積
- 遠隔操作
- 自動制御
- 海外に展開し各地で美味しい苺を作成
感想
千疋屋に卸すレベルの苺を食べてみたい‥、例えばIoTで千疋屋レベルの苺の育成が可視化されれば、自分育てる事もできるようになるかもしれませんね。 IoTによって苺の農家さんを救えるのか、今後の展開に期待しています。